最低賃金

サイテイチンギン
最終確認 2026/9/15
ひとこと定義

最低賃金とは、最低賃金法に基づき使用者が労働者に支払わなければならない賃金の最低額(時間額)であり、都道府県ごとに決まる地域別最低賃金と、一定の事業・職業について地域別最低賃金を上回る額で決まる特定最低賃金がある。

最低賃金とは

最低賃金は、最低賃金法に基づく 賃金の最低額で、時間額で定められます(3条)。使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に最低賃金額以上の賃金を支払わなければなりません(4条1項)。最低賃金額に達しない賃金を定めた労働契約は、その部分が無効になり、最低賃金と同じ定めをしたものとみなされます(同条2項)。

2種類の最低賃金

種類 内容
地域別最低賃金 地域ごとの最低賃金で、全国の各地域について決定されます(9条)。都道府県ごとに毎年改定されています
特定最低賃金 一定の事業・職業について決定される最低賃金(15条)で、その地域の地域別最低賃金を上回る額でなければなりません(16条)

令和8年度の地域別最低賃金(答申)

2026年9月時点で、全ての都道府県の地方最低賃金審議会が改定額を答申しています。全国加重平均額は、昨年度から56円引上げの 1,177円です。

都道府県 令和7年度 令和8年度(答申額)
東京都 1,226円 1,280円
神奈川県 1,225円 1,279円
大阪府 1,177円 1,231円
愛知県 1,140円 1,195円
沖縄県 1,023円 1,086円
全国加重平均 1,121円 1,177円

答申された改定額は、異議申出の手続きを経て都道府県労働局長が決定し、2026年10月1日から12月2日までの間に順次発効する予定です。発効日は都道府県ごとに違うため、自社の事業場がある都道府県の発効日を厚生労働省・都道府県労働局の発表で確認してください。

最低賃金額以上かどうかの確かめ方

  • 日給・月給などは、所定労働時間数で割って時間額に換算して比べます(最低賃金法施行規則2条)
  • 臨時に支払われる賃金、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金、所定労働時間を超える労働や所定労働日以外の労働に対する賃金、深夜労働の割増分は算入しません(法4条3項、同規則1条)
  • このほか、それぞれの最低賃金で算入しないと定めている賃金も算入しません(法4条3項3号)

補助金・助成金との関係

業務改善助成金

業務改善助成金は、事業場内最低賃金を引き上げ、あわせて生産性向上の設備投資等を行う事業者への助成金です。令和8年度は、事業場内最低賃金が改定後の地域別最低賃金未満の事業場まで対象が広がりました。申請期限も「その県の地域別最低賃金の発効日の前日」と「11月30日」の早い方なので、最低賃金の発効日がそのまま申請の締切に関わります

補助金の賃上げ要件

事業場内最低賃金を、地域別最低賃金より一定額以上高くすることを求める補助金があります。地域別最低賃金が改定されると、求められる水準も上がります。

制度(公募回) 事業場内最低賃金の要件
新事業進出・ものづくり補助金(第1回) 基本要件: 事業計画期間中、毎年、地域別最低賃金+30円以上(賃上げ特例は+50円以上)
省力化投資補助金(一般型 第8回) 基本要件: 事業実施都道府県の最低賃金+30円以上(大幅賃上げ特例は+50円以上)
デジタル化・AI導入補助金(通常枠) 150万円以上を申請する場合は、事業計画期間に地域別最低賃金+30円以上が必須
持続化補助金(第20回) 地域別最低賃金より一定額高くする要件はない。賃金引上げ特例では、事業場内最低賃金が地域別最低賃金以上であることが必要

制度ごとの詳細は賃上げ要件にまとめています。

違反した場合

  • 地域別最低賃金(と船員に適用される特定最低賃金)の額以上の賃金を支払わなかった場合は、50万円以下の罰金の対象です(最低賃金法40条)
  • 最低賃金額に達しない部分は最低賃金と同じ定めとみなされるため、差額を支払う必要があります(同法4条2項)
  • 賃金の請求権の消滅時効は、労働基準法115条で5年ですが、当分の間は3年です(同法附則143条3項)

令和8年度の改定の流れ

  1. 2026年7月28日: 中央最低賃金審議会が改定の目安を示す(Aランク54円、B・Cランク56円)
  2. 各都道府県の地方最低賃金審議会が改定額を答申(全都道府県で答申済み)
  3. 異議申出の手続きを経て、都道府県労働局長が決定
  4. 2026年10月1日〜12月2日の間に、都道府県ごとに順次発効

発効日が都道府県ごとに違うので、複数の都道府県に事業場がある場合は、都道府県別に賃金を確認してください。

公式情報

最終確認日: 2026年9月15日

次に確認すること

  • 用語の扱いは制度ごとに違います。制度一覧から、申請する制度の補助率・上限・公募状況を確認してください。
  • 最終的な条件はその回の公募要領が決めます。当サイトの記載と食い違うときは公募要領が優先です。
  • まだどの制度を使うか決まっていない場合は、3分の無料診断で11制度を一括評価できます。

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