結論
AIツール導入で使える代表的な補助金は IT導入補助金(AI活用類型・通常枠) が中心です(2026年4月時点)。ただし、ChatGPT や Microsoft Copilot などの汎用AIサブスクリプションは原則対象外で、IT導入支援事業者が登録した業務特化型AI SaaSのみが補助対象になります。
AI搭載の生産設備(自動検査・ロボット等)を導入する場合は ものづくり補助金 や 省力化投資補助金 が候補になります。
1. AI導入で使える補助金の整理
IT導入補助金(AI活用類型)
2024年度から新設された類型で、AI機能を主軸とする業務効率化SaaS が対象。たとえば、AIチャットボット、AI議事録、AI画像解析、AI需要予測などのSaaSが該当します。
- 補助率: 1/2〜3/4
- 補助上限: 類型により 150〜450万円
- 必須: IT導入支援事業者経由での申請
IT導入補助金(通常枠)
業務効率化SaaSの中でAI機能を含むものも、AI活用類型ではなく通常枠で申請可能なケースがあります。
ものづくり補助金(AI搭載設備)
AI搭載の検査装置・自動化ロボット・需要予測システムなどの 設備投資 に対して使える補助金。事業計画書による革新性の説明が求められます。
中小企業省力化投資補助金(カタログ製品のみ)
事務局が登録したカタログから AI搭載省力化製品を選ぶ形。自由選定不可 で、カタログにある製品のみ対象。
2. 「ChatGPT は補助金で買える?」の答え
結論: 原則買えません。
| AIサービス | 補助金対象? | 理由 |
|---|---|---|
| ChatGPT Plus(個人) | ❌ | 個人課金は事業経費として認められにくい |
| ChatGPT Team / Enterprise | △ | IT導入支援事業者経由なら可能性あり、ただし汎用ツールは難 |
| Microsoft 365 Copilot | △ | 業務効率化SaaS扱いになるか要確認 |
| Notion AI / Slack AI | ❌ | 汎用ツールのアドオン扱い |
| AI議事録(tl;dv 等) | ◯ | 業務特化型として認められる傾向 |
| AIチャットボット | ◯ | カスタマーサポート特化として認められる |
ポイント: 「業務領域が特定されたAI SaaS」であることが採択ライン。汎用AIは「事業者が自由に使い道を決められるサブスクリプション」とみなされて対象外になる傾向があります。
3. AI導入で補助金を使う前の確認事項
必須確認1: 導入したいツールがIT導入支援事業者経由で登録済みか
IT導入補助金 公式サイト で「ITツール検索」が可能です。利用したいツールが登録済みか必ず確認してください。
必須確認2: 現状の業務課題が明確か
「AIで何かやりたい」では不採択になります。「○○業務に月△時間かかっており、AIで×%削減を目指す」 という具体的な課題と数値目標が必要です。
必須確認3: 自己資金で立替えできるか
AI SaaS は年間契約が一般的。年額50万円なら一括で立て替え、後から補助分が振込されます。
4. 落とし穴
落とし穴1: 「導入したけど誰も使わない」採択取消
IT導入補助金は採択後の 利用実績報告 が必須。3〜5年にわたって毎年の利用状況を報告する義務があります。導入後に放置していると返還を求められます。
落とし穴2: 既に契約済みのツールは対象外
「既に契約しているChatGPTを補助金で安くしたい」は不可能です。新規契約のみ が対象。
落とし穴3: 内製AIシステム開発は対象外
外注で AI モデルを内製開発する案件は IT導入補助金の対象外。ものづくり補助金や事業再構築系の補助金を検討してください。
5. 申請を勧めないケース
- ChatGPT などの汎用AIだけ補助金で安くしたい
- AI導入の業務目的が不明確
- 既に対象ツールと契約済み
- 採択後の利用実績報告に対応する体制がない
- 1〜2ヶ月以内に AI を使い始めたい急ぎ案件
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6. よくある質問
Q. AIエージェント開発の外注費は補助対象?
A. IT導入補助金では原則対象外。ものづくり補助金や中小企業新事業進出補助金で「新サービス開発」として申請する選択肢があります。
Q. AI研修費は補助対象?
A. 人材開発支援助成金(AI研修コース)の対象になる場合があります。ITスキル系の訓練計画として労働局に届出が必要です。
Q. AI導入で人を解雇したら助成金返還?
A. キャリアアップ助成金など雇用系助成金には「事業主都合解雇」の制限があります。AI導入と並行して解雇する場合は社労士に必ず相談してください。
7. 情報源
最終確認日: 2026年4月26日 / 編集: 補助金・助成金リアリティ編集部
この記事を書いた人
中小企業庁・厚生労働省・各都道府県の公式公表内容を一次情報源に、補助金・助成金の「申請すべきか/見送るべきか」を中立的に伝えるための編集チーム。 採択保証表現や申請代行業者の宣伝は行わず、採択率・準備負担・立替期間・実績報告の負荷といった現実的な観点から判断材料を提供することを編集方針としています。
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