補助金 通年公募 国の制度

中小企業省力化投資補助金

中小企業省力化投資補助金はカタログ注文型(最大1,000万円・賃上げで1,500万円)と一般型(最大8,000万円・大幅賃上げ特例で1億円)の2類型。一般型の採択率は第1〜6回で60.9〜69.3%(公表件数から算出)。類型ごとの要件と注意点を解説。

中小企業庁 最終確認 2026年9月15日
補助上限
最大 1 億円
一般型・従業員101人以上で大幅賃上げ特例の場合
補助率
50〜67%
採択率(目安)
61〜69%

申請要件

GビズIDプライム
必須

オンライン申請なら最短即日、書類申請は最大1か月。詳細

交付決定前の発注
不可

交付決定日より前の発注・契約・支払は対象外。

見積書
一般型は採択後の交付申請時

一般型は発注先1件50万円(税抜)以上で相見積もりが原則。カタログ注文型は登録製品の価格で申請し、見積書の提出の定めなし

認定経営革新等支援機関
不要

申請の難易度

3/5

要件の確認や書類の整備に、一定の準備期間が必要です。公募要領(助成金は支給要領)を読み、必要な書類から計画的にそろえてください。

制度の概要

中小企業省力化投資補助金とは、中小企業庁が所管する、人手不足に悩む中小企業の省力化投資(IoT・ロボット等の導入)を支援する補助金です。「カタログ注文型」と「一般型(オーダーメイド型)」の2類型があり、目的に応じて選びます。

カタログ注文型 一般型(オーダーメイド型)
対象 カタログ登録の汎用製品 個別現場に合わせたオーダーメイド設備・システム
補助上限 最大1,000万円(賃上げで1,500万円) 最大8,000万円(大幅賃上げ特例で1億円)
補助率 1/2以下 中小1/2・小規模2/3(中小は最賃特例で2/3)
受付 随時受付(令和9年3月末頃まで) 公募回制(第8回: 申請受付 2026年9月18日〜10月16日。公募回は年3〜4回予定)
難易度 低(書類シンプル) 中〜高(事業計画が必要)

カタログ注文型

事務局のカタログに登録された製品カテゴリ(清掃ロボット、配膳ロボット、券売機、自動精算機、自動チェックイン機、無人搬送車(AGV・AMR)、自動倉庫、測量機器、各種の検査装置 など)の製品から選び、販売事業者と共同で交付申請します。製品カテゴリは工業会等の申請を受けて中小企業庁が業所管省庁等と協議して認定し、カテゴリごとに省力化の効果を示す指数が定められているため、申請側の書類は比較的シンプルです。介護報酬が支払われる介護事業でしか使われない製品のカテゴリは開設が認められていません。

補助対象経費は 製品本体価格(購入する場合は単価50万円以上)と 導入経費(設置・運搬・動作確認・マスタ設定など。製品本体価格の2割まで)の2つだけです。導入経費だけの申請や、1回の交付申請で複数種類の製品を申請することはできません。中古品・交付決定前に購入した製品・消費税は対象外で、事前着手は理由を問わず認められません。

補助率: 1/2以下(製品ごとに設定された補助上限額の2倍を超える価格で購入する場合は1/2未満)。補助上限は従業員数別で、交付申請時点の従業員数で決まります(公募要領 第11版=2026年3月19日改訂)。

従業員数 補助上限(通常) 補助上限(大幅な賃上げを行う場合)
5人以下 500万円 750万円
6〜20人 750万円 1,000万円
21人以上 1,000万円 1,500万円

労働生産性の年平均成長率 +3.0%以上の事業計画が必要です。補助額が25万円未満になる申請はできません(賃貸借で導入する場合を除く)。

「大幅な賃上げを行う場合」の上限は、事業場内最低賃金を3.0%以上、給与支給総額を6%以上、いずれも申請時から補助事業実施期間の終了時点までに増やす計画を立て、従業員に表明した事業者に適用されます。実績報告で目標の未達が確認されると、上限の引上げを受けなかった場合の補助額と等しくなるよう補助額が減額されます。常勤従業員がいない事業者は、この引上げの対象外です。

一般型(オーダーメイド型)

カタログにない、自社の現場に合わせたオーダーメイド設備・システムを導入する類型です。ハード・ソフトを自由に組み合わせられる反面、事業計画の策定が必要で、労働生産性 年平均成長率 +4.0%以上・一人当たり給与支給総額 +3.5%以上・事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上 等の要件があります。

補助率: 中小企業1/2(最低賃金引上げ特例で2/3)、小規模企業者・小規模事業者と再生事業者は2/3。大幅賃上げ特例は補助率ではなく補助上限を引き上げる特例です。補助上限は従業員数別(カッコ内は大幅賃上げ特例適用時)。

従業員数 補助上限(通常) 補助上限(大幅賃上げ特例)
5人以下 750万円 1,000万円
6〜20人 1,500万円 2,000万円
21〜50人 3,000万円 4,000万円
51〜100人 5,000万円 6,500万円
101人以上 8,000万円 1億円

一般型 第8回: 公募開始 2026年8月18日、申請受付 2026年9月18日(金)10:00 〜 10月16日(金)17:00(採択発表は2027年2月上旬予定。第9回の日程は未定)。事業実施期間は交付決定日から17か月以内です。

すでに一般型に応募申請中・交付申請中の事業者と、交付決定を受けて事務局からの補助金の支払が終わっていない事業者は申請できません(前回の結果待ちや事業実施中のまま、次の回に重ねて出すことはできない)。

申請の要件(共通)

  • 人手不足の状態にある中小企業・小規模事業者等(個人事業主を含む)
  • 一般型は、応募申請時に従業員が0名の事業者は応募できません。カタログ注文型は常勤従業員がいなくても申請できますが、事業実態を示す契約書等の提出が必要で、2回目以降の交付申請はできません
  • 一般型は、応募申請日から過去3年間にものづくり補助金・事業再構築補助金・新事業進出補助金の交付決定を合計2回以上受けた事業者は対象外です。カタログ注文型は、ものづくり補助金の交付決定から10か月を経過していない事業者、過去3年間にものづくり補助金の交付決定を2回以上受けた事業者、事業再構築補助金・新事業進出補助金で採択された事業の機器を導入する事業者が対象外です
  • GビズIDプライムの取得(必須)
  • 一般型は、単価50万円(税抜)以上の機械装置・システムを1つ以上導入すること(必須)
  • 交付決定に発注・購入すること(交付決定前の購入は対象外)

採択率と難易度

一般型の採択率は、第1〜6回で60.9〜69.3%です(事務局の採択結果ページで公表された申請数・採択数から算出)。

一般型の公募回 申請数 採択数 採択率(件数から算出)
第1回 1,809 1,240 68.5%
第2回 1,160 707 60.9%
第3回 2,775 1,854 66.8%
第4回 2,100 1,456 69.3%
第5回 2,035 1,251 61.5%
第6回 1,841 1,176 63.9%

第7回の結果は、2026年9月15日時点で採択結果ページに掲載されていません。制度ページ上部の「採択率(目安)」は、この一般型の値を整数に丸めたものです。

カタログ注文型は、採択審査ではなく交付申請を随時受け付けて交付決定する方式で、採択率は公表されていません。公式の公募結果ページで公表されているのは「交付申請数及び交付決定数の推移」「交付決定事業者一覧」「交付決定概要」です。カタログ注文型は書類がシンプルで初めてでも申請しやすい一方、一般型は事業計画の精度が問われます。

注意点

  • カタログ注文型は中小企業単独では申請不可(販売事業者との共同申請)
  • 補助事業の終了後3年間の効果報告が必要(カタログ注文型)。一般型も事業計画期間中、毎年度の効果報告が必要
  • 取得した製品は処分制限財産。期間内に転売・目的外使用・廃棄等をすると、補助金相当額の返納が必要
  • 補助額(導入経費を含む)が500万円以上になる場合、事業計画期間の終了まで火災・自然災害等に備える保険・共済への加入が必須(保険料は補助対象外)
  • 国の他の補助金と補助対象経費が重複するものは対象外(両類型)。カタログ注文型は、経費が重ならなくても、テーマや事業内容がIT導入補助金(現在のデジタル化・AI導入補助金)と同一・類似(同じ業務プロセスに省力化製品を導入するもの)なら対象外

申請の流れ(カタログ注文型)

  1. 製品カタログから製品と販売事業者を選ぶ
  2. GビズIDプライムで事務局の申請受付システムにログインし、販売事業者と共同で交付申請
  3. 審査 → 交付決定(通知は申請受付システムで届く)
  4. 交付決定に製品を購入・導入
  5. 実績報告 → 確定検査 → 補助金の請求・支払
  6. 補助事業の終了後3年間、効果報告

補助金は実績報告・確定検査の後に支払われます。交付申請から支払までの期間は公表されていません(一般型は、事業実施期間が交付決定日から17か月以内です)。

よくある質問

Q. カタログ注文型と一般型は、どちらを選べばいいですか?

A. 導入したい製品がカタログに載っているならカタログ注文型、カタログにない設備や、現場に合わせて機器の構成・機能を変える設備なら一般型です。事務局はカタログ掲載の製品は原則カタログ注文型で申請するよう案内しており、一般型では汎用設備を単体で導入するだけの事業は対象外です。カタログ注文型は販売事業者と共同で交付申請を随時受け付け、採択と同時に交付決定される方式で、一般型は公募回ごとに事業計画を審査して採択を決めます。

Q. 個人事業主でも申請できますか?

A. どちらの類型も個人事業主を含む中小企業等が対象です。ただし一般型は、応募申請時に従業員が0名の事業者は応募できません。カタログ注文型は常勤従業員がいない事業者も申請できますが、事業実態を確認する追加審査のため契約書などの証憑の提出が必要で、2回目以降の交付申請はできず、大幅な賃上げによる補助上限の引上げも受けられません。

Q. 「人手不足の状態」はどうやって示せばいいですか?

A. カタログ注文型では、①直近の従業員の平均残業時間が30時間を超えている、②整理解雇によらない離職・退職で従業員が前年度比5%以上減っている、③求人を出したが充足しなかった、④その他省力化を進める必要に迫られている、のいずれか1つを選び、指定様式や申請日から1年以内の求人情報のキャプチャなどを提出します。④を選ぶと審査が厳格になり、結果の通知が大幅に遅れる可能性があります。人手不足の「従業員」を個人事業主本人や役員に置き換えることはできません。一般型は選択式ではなく、事業計画書に人手不足の状況や課題、設備導入でどの程度省力化するかを具体的に書きます。

Q. デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)と併用できますか?

A. 同じ経費に両方の補助を受けることはできません。国の他の補助金と補助対象経費が重複する事業は、一般型・カタログ注文型とも対象外です。カタログ注文型はさらに、経費が重ならなくてもテーマや事業内容がIT導入補助金と同一または類似(同じ業務プロセスに省力化製品を導入するもの)なら対象外です。一般型は、これまでに受けた補助金や申請中の補助金を応募申請時に入力する必要があり、記載漏れは虚偽として不採択になります。

Q. 交付決定の前に製品を購入してもいいですか?

A. いけません。一般型・カタログ注文型とも、交付決定前に発生した経費や購入した製品は補助対象外で、事前着手はいかなる理由でも認められません。交付決定前のリース契約も対象外です。カタログ注文型で導入を検討するために製品を一時的に試用すること自体は事前着手とみなされませんが、補助対象の賃貸借契約は交付決定後に結ぶ必要があり、試用時点で所有権が移っている場合や試用が6か月を超える場合は扱いが変わります。

Q. 一般型の次の締切はいつですか?申請中でも次の回に出せますか?

A. 第8回は2026年9月18日(金)10:00から10月16日(金)17:00まで申請を受け付け、採択発表は2027年2月上旬の予定です。第9回の日程は未定で、事務局は公募回を年3〜4回予定としています。一般型に応募申請中・交付申請中の事業者と、交付決定を受けて補助金の支払が終わっていない事業者は申請できないため、前の回の結果待ちや事業実施中のまま次の回に重ねて出すことはできません。カタログ注文型とは、同じ補助対象経費でなければ併用できます。

情報源

最終確認日: 2026年9月15日(一般型 第8回公募要領・スケジュール・採択結果 第1〜6回・よくある質問、カタログ注文型 公募要領 第11版・製品カテゴリ 令和8年9月10日版・よくある質問・公募結果ページ)

→ 詳細は 省力化投資補助金 申請判定ガイド

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