実績報告書とは
実績報告書は、補助事業が完了したときに、その成果を記載して提出する報告書です。国の補助金では法律で提出が義務づけられています。
補助事業者等は、各省各庁の長の定めるところにより、補助事業等が完了したとき(補助事業等の廃止の承認を受けたときを含む。)は、補助事業等の成果を記載した補助事業等実績報告書に各省各庁の長の定める書類を添えて各省各庁の長に報告しなければならない。補助金等の交付の決定に係る国の会計年度が終了した場合も、また同様とする。 (補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律 第14条)
最後の一文が見落とされがちです。事業が終わっていなくても、交付決定に係る国の会計年度(3月末)が終われば報告が必要になる場合があります。年度をまたぐ補助事業を計画しているなら、年度末の報告義務があるかを交付規程で確認しておいてください。
提出期限(「事業完了から30日以内」など)は法律ではなく各制度の交付規程・公募要領が定めます。制度ごとに違うので必ず現物で確認してください。
「状況報告」とは別物
同じ法律に、事業の途中で出す報告も定められています。混同しないでください。
| 状況報告(12条) | 実績報告(14条) | |
|---|---|---|
| いつ | 補助事業の遂行中 | 補助事業の完了時(+会計年度終了時) |
| 内容 | 遂行の状況 | 事業の成果 |
| その後 | 交付決定の内容・条件に従って遂行されていないと認められれば遂行命令、従わなければ一時停止命令(13条) | 額の確定(15条)へ |
実績報告のあとに何が起きるか
実績報告は「出して終わり」ではなく、補助金額を確定させるための手続きです。
適合しないと認められた場合は、適合させるための措置を命じられ(16条1項)、その措置に従って行った事業について改めて実績報告をすることになります(同条2項)。つまり「やり直し」が発生し、入金はさらに先送りになります。
交付決定額は上限であって、確定額ではありません。 対象外と判断された経費が落ちれば、確定額は交付決定額を下回ります。
主な添付証憑
- 発注書・契約書(交付決定後の日付であること)
- 納品書・検収書
- 請求書
- 領収書または振込を証明する書類、通帳の写し
- 成果物の写真など、事業の実施内容を確認できる証憑(持続化補助金 第20回は、これを用意できない経費を補助対象外としています)
- 相見積の記録(持続化補助金 第20回は1件50万円(税込)超、新事業進出・ものづくり補助金 第1回は50万円(税抜き)以上の発注で必要)
- 賃金台帳(賃上げ要件のある制度)
持続化補助金(第20回)の場合、対象になるのは、交付決定日以降に発生し補助事業期間中に支払いが完了した経費で、証憑で支払金額を確認できるものです。発注→納品→検収→請求→支払いの書類の日付が交付決定日以降に収まっているか、書類の間で金額と品目がそろっているかを、提出前に確かめてください。
負担を軽くするには
証憑がそろわない経費は確定検査で対象外になり、確定額が下がります。準備で効くのは次の3点です。
- 交付決定の直後から証憑をためる。見積書・発注書・納品書・請求書・振込の記録などは、取引のたびに保管します
- 経費区分ごとに整理する。補助対象経費は公募要領の経費区分ごとに計上し、持続化補助金は補助事業の区分経理も求めています
- 判断に迷う経費は、支払う前に事務局へ確認する。実績報告で対象外と言われても支払い済みの金額は戻りません
→ 詳細は 補助金の実績報告書はどれくらい大変?
出典
- 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(e-Gov法令検索) 第12条・第13条・第14条・第15条・第16条
- 小規模事業者持続化補助金 第20回 公募要領(第8版)
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領(第1回 1.2版)
最終確認日: 2026年9月15日