結論
持続化補助金とものづくり補助金は補助金の中でも特に有名な2制度ですが、対象・規模・難易度が大きく異なります(2026年4月時点)。
- 持続化補助金: 小規模事業者(5〜20名以下)の販路開拓、最大250万円
- ものづくり補助金: 中小企業の革新的設備投資、最大1,250万円〜
従業員数 + 投資規模 + 革新性の3軸で使い分けます。
1. 完全比較表
| 項目 | 持続化補助金 | ものづくり補助金 |
|---|---|---|
| 所管 | 中小企業庁 | 中小企業庁 |
| 対象 | 小規模事業者 | 中小企業・小規模事業者 |
| 従業員数要件 | 5〜20名以下 | 300名以下(業種別) |
| 補助率 | 2/3(賃上げ枠3/4) | 1/2〜2/3 |
| 補助上限 | 50〜250万円 | 1,250万円〜(最大5,000万円) |
| 採択率 | 40〜65% | 35〜55% |
| 申請難易度 | 中(商工会議所サポート) | 高(認定支援機関必須) |
| 振込まで | 6〜10ヶ月 | 6〜10ヶ月 |
| GビズID | 必須 | 必須 |
| 認定支援機関 | 不要 | 必須 |
| 商工会議所支援 | 必須(様式4) | 任意 |
2. 対象事業者の違い
持続化補助金: 小規模事業者の定義
- 商業・サービス業: 従業員5名以下(宿泊業・娯楽業は20名以下)
- 製造業・建設業・運輸業等: 従業員20名以下
ものづくり補助金: 中小企業の定義
業種により異なる:
- 製造業・建設業・運輸業等: 資本金3億円以下 or 従業員300名以下
- 卸売業: 資本金1億円以下 or 従業員100名以下
- 小売業: 資本金5,000万円以下 or 従業員50名以下
- サービス業: 資本金5,000万円以下 or 従業員100名以下
3. 対象経費の違い
持続化補助金(販路開拓中心)
- 機械装置等費(販促のため)
- 広報費(チラシ・看板・広告)
- ウェブサイト関連費(1/4以内)
- 展示会等出展費
- 旅費(販路開拓のため)
- 開発費(新商品試作)
ものづくり補助金(設備投資中心)
- 機械装置・システム構築費(メイン)
- 技術導入費
- 専門家経費(コンサル・エンジニア)
- 運搬費
- クラウドサービス利用費
- 知財関連費
- 外注費
両者とも自社人件費は対象外。
4. 採択を左右する要素
持続化補助金: 商工会議所の支援
- 経営指導員と複数回打ち合わせ
- 事業支援計画書(様式4)の質
- 数値目標の具体性
- 加点要素(賃上げ・事業承継・パワーアップ枠)
ものづくり補助金: 革新性 + 事業化計画
- 革新的な技術・設備
- 事業化可能性の説得力
- 認定支援機関の関与
- 加点要素(賃上げ・グリーン・デジタル等)
5. 投資規模別の選び方
| 投資規模 | 推奨制度 |
|---|---|
| 50〜100万円 | 持続化補助金(通常枠) |
| 100〜250万円 | 持続化補助金(賃上げ枠) |
| 250〜500万円 | 業務改善助成金(賃上げ可なら) |
| 500〜1,500万円 | ものづくり補助金 |
| 1,500万円〜 | ものづくり補助金(大型枠) or 新事業進出補助金 |
6. 用途別の選び方
販路開拓 → 持続化補助金
- 広告・チラシ・看板
- 展示会出展
- ホームページ制作(1/4以内)
- 新商品試作
革新的設備投資 → ものづくり補助金
- 自動化機器
- AI搭載検査装置
- 新製品開発のための試作機
- 専門家経費(外注エンジニア)
7. 落とし穴
持続化補助金の落とし穴
- ウェブサイト関連費は1/4まで
- 商工会議所のサポート工数大
- 5名超の事業者は対象外
ものづくり補助金の落とし穴
- 自社人件費対象外
- 認定支援機関の費用
- 賃上げ要件未達で返還命令
8. 申請を勧めるケース
持続化補助金が合う
- 従業員5〜20名以下
- 50〜250万円の販促・小規模投資
- 商工会議所のサポートを継続的に受けられる
- 数値目標を伴う販路開拓計画
ものづくり補助金が合う
- 従業員20〜300名以下
- 500万円以上の革新的設備投資
- 認定支援機関と継続的関係
- 自己資金 + 融資で立替え可能
9. 申請を勧めないケース
共通: どちらも勧めないケース
- 1〜2ヶ月以内に着手したい
- 自己資金 + 融資で立替え不可
- 採択後の事務処理に体制不足
→ 3分で無料診断
10. 併用は可能?
異なる経費・異なる事業計画なら併用可能。同一経費の重複は厳禁。
例: 持続化補助金(販促)+ ものづくり補助金(設備)= 経費分離なら可。
11. よくある質問
Q. 採択率が高いのはどちら?
A. 持続化補助金の方がやや高め(40〜65% vs 35〜55%)。
Q. 商工会議所の支援は両方必要?
A. 持続化補助金は 必須(様式4)。ものづくり補助金は任意。
Q. 認定支援機関は両方必要?
A. ものづくり補助金は 必須。持続化補助金は不要。
Q. 賃上げ枠はどちらにある?
A. 両方にある。それぞれ補助率や上限が変動する。
12. 情報源
最終確認日: 2026年4月26日 / 編集: 補助金・助成金リアリティ編集部
この記事を書いた人
中小企業庁・厚生労働省・各都道府県の公式公表内容を一次情報源に、補助金・助成金の「申請すべきか/見送るべきか」を中立的に伝えるための編集チーム。 採択保証表現や申請代行業者の宣伝は行わず、採択率・準備負担・立替期間・実績報告の負荷といった現実的な観点から判断材料を提供することを編集方針としています。
この記事の情報が古い・誤りがあると感じたら
補助金は公募ラウンドごとに要件・補助率・締切が変動します。「最終確認日 2026/4/26」以降に変更があった場合、 お問い合わせフォームよりご指摘いただけますと、24時間以内に確認のうえ更新いたします。
訂正・更新提案を送る