事業承継・M&A補助金
事業承継・M&A補助金は事業承継促進枠(最大800万〜1,000万円)・専門家活用枠(600万円)・PMI推進枠・廃業再チャレンジ枠。認定支援機関は枠により必要、M&A仲介費用も対象、採択率40〜60%の現実を解説。
申請要件
申請の難易度
事業計画書が数十ページ規模になることが多く、外部の専門家(認定経営革新等支援機関・商工会議所等)の活用を強く推奨します。専門家報酬や、申請から採択までの長期的なリソース確保が必要です。
制度の概要
事業承継・M&A補助金とは、中小企業庁が所管する、事業承継・引継ぎ(親族内承継・従業員承継・第三者承継/M&A)を契機とする設備投資・専門家活用・PMI(買収後統合)・廃業の費用を支援する補助金です。目的に応じて4つの枠から選びます(令和7年度 第15次公募)。
4つの枠と補助上限
| 枠 | 補助率 | 補助上限 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 事業承継促進枠 | 1/2〜2/3 | 800万円(賃上げ達成で1,000万円) | 承継5年以内の設備投資・販路開拓 |
| 専門家活用枠 | 1/2〜2/3 | 600万円(DD実施で最大800万円) | M&Aの仲介・FA・DD費用 |
| PMI推進枠 | 1/2〜2/3 | PMI専門家活用150万円/事業統合投資800万円(賃上げで1,000万円) | 買収後の統合(PMI)・統合投資 |
| 廃業・再チャレンジ枠 | 2/3 | 300万円(他枠と併用可) | 廃業費・再チャレンジ準備 |
※ 専門家活用枠には、成長志向企業向けの「買い手支援類型 100億企業特例(上限2,000万円)」や「小規模売り手支援類型(上限450万円)」もあります。
各枠のポイント
事業承継促進枠
承継後5年以内の中小企業が、新たな取り組み(設備投資・販路開拓・新商品開発等)を行う場合。下限100万円、賃上げ要件(一人当たり給与支給総額 +3%)達成で上限が1,000万円に。
専門家活用枠(買い手支援類型/売り手支援類型)
M&Aの仲介会社・FA費用、デューデリジェンス(DD)費用、表明保証保険料等。下限50万円。FA・仲介費用はM&A支援機関登録制度の登録業者によるもののみ補助対象。売り手は営業利益率の低下・赤字等の場合に補助率2/3。
PMI推進枠
M&A後の統合作業(PMI)を支援。専門家への委託等のPMI専門家活用類型(上限150万円)と、統合に伴う設備投資等の事業統合投資類型(上限800万円・賃上げで1,000万円)があります。
廃業・再チャレンジ枠
廃業に伴う在庫処分費・原状回復費・解雇予告手当等を支援(上限300万円)。他の枠との併用が可能です。
対象になる承継パターン
- 親族内承継: 代表者の親族(子、配偶者、兄弟姉妹)が事業を引き継ぐ
- 従業員承継(MBO等): 役員・従業員が経営権を取得
- 第三者承継(M&A): 親族・従業員以外の第三者が事業を取得
申請の要件
- 中小企業・小規模事業者
- GビズIDプライムの取得(必須)
- 認定経営革新等支援機関の関与は枠による(事業承継促進枠・廃業再チャレンジ枠は確認書が必須/専門家活用枠・PMI推進枠は不要)
- 専門家活用枠のFA・仲介費用は M&A支援機関登録制度の登録業者であること
- 交付決定後に契約・発注・支払いを行うこと(事前着手は対象外)
- 第15次公募の申請受付は2026年6月19日〜7月24日17:00
採択率と難易度
採択率(%)の公式公表はありません(採択結果のみ公表)。事業計画に加え、枠に応じた認定支援機関の確認書やM&A支援機関の登録確認など、要件の充足が採択の前提です。
注意点
- 承継直後は事業実績が乏しく、事業承継促進枠では計画の説得力が弱くなりがち
- 専門家活用枠はM&A実施が前提(検討段階のみは対象外)
- 廃業・再チャレンジ枠は会計士・弁護士等のサポートが現実的
M&A仲介会社費用は補助される?
はい。専門家活用枠で、登録されたM&A仲介会社・FAの着手金・中間金・成功報酬が補助対象になります(上限あり・契約が補助対象期間内であること)。
申請の流れ
- 事業計画書を作成(事業承継促進枠・廃業再チャレンジ枠は認定経営革新等支援機関の確認書を取得)
- jGrantsで申請(GビズIDプライム)
- 採択発表 → 交付決定通知
- 事業実施・経費支払い(交付決定後に発注)
- 実績報告 → 確定検査 → 振込(6〜10ヶ月)
最終確認日: 2026年6月
→ 詳細は 事業承継・M&A補助金 申請判定ガイド
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本制度は 交付決定通知の受領後に発注・契約・支払い が原則です。 これに違反すると、採択後でも対象外になります。 公募締切から交付決定まで2〜4ヶ月かかるため、急ぎの案件には不向きです。