後払い(補助金)

アトバライ
最終確認 2026/9/15
ひとこと定義

補助金でいう後払いとは、次の2つの意味で使われる言葉。1つは補助金そのものが、事業の完了後に額が確定してから支払われること(精算払い)。もう1つは補助事業者が取引先へ納品・請求の後に代金を払うことで、公募要領は発注から支払いまでを補助事業期間内に終えることを求めている。

後払いとは(補助金の文脈で)

補助金の「後払い」は、次の2つの意味で使われます。

意味1: 補助金そのものの後払い 意味2: 取引先への後払い
誰が誰に払うか 国・事務局 → 補助事業者 補助事業者 → 取引先
中身 事業の完了後、額が確定してから補助金が支払われる(精算払い 契約・納品・請求の後に代金を支払う
ルールの根拠 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(適正化法)14条・15条、各制度の交付規程 各制度の公募要領

意味1: 補助金そのものは原則として後払い

国の補助金は、事業が終わってから次の順番で支払われます。

  1. 交付決定
  2. 補助事業の実施(発注・納品・支払いは補助事業者が先に行う)
  3. 補助事業が完了したら実績報告書を提出(適正化法14条)
  4. 書類の審査や現地調査を経て、交付すべき補助金の額が確定(適正化法15条)
  5. 補助金の支払い

実績報告の期限は制度ごとに決まっています。

制度 実績報告の期限
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回) 補助事業を完了した日から起算して30日を経過した日、または補助事業完了期限日のいずれか早い日まで(提出されないと交付決定取消し)
業務改善助成金(令和8年度) 事業が完了した日から起算して1月を経過する日、または翌会計年度の4月10日のいずれか早い日まで(交付要綱13条)

例外: 途中で受け取れる制度もある

  • 概算払い: 額の確定前に概算額で支払い、後で精算する方法。会計法22条・予算決算及び会計令58条4号に根拠があり、補助金で行うには財務大臣への協議が必要です。使えるのは公募要領・交付規程に定めがある制度だけです
  • 中間払: 創業助成金(東京都)(令和8年度第2回)は、助成対象期間が6か月を超える場合、6か月経過以降に事業実績を報告すると1回に限り中間払を受けられます(従業員人件費・委託費だけを対象経費とする申請はできません)

意味2: 取引先への支払いは「補助事業期間内」に終える

取引先への支払いを後払い(納品・請求の後)にすること自体は問題ありません。注意すべきなのは、支払いが補助事業期間の後ろにはみ出すと補助対象外になる点です。

制度(公募回) 公募要領の定め
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回) 補助事業実施期間内に契約(発注)・納入・検収・支払等のすべてを完了すること。分割払いは全額を期間内に支払う必要があり、一部でも期間内に終わっていないとその契約の経費がすべて対象外。支払いは銀行振込の実績で確認し、現金・相殺・手形(L/C決済を含む)・小切手・ファクタリング等は対象外
デジタル化・AI導入補助金(2026 通常枠) 契約・発注が最初。支払いの前に必ず請求が行われていること。支払方法は原則として銀行振込とクレジットカード1回払いのみ
小規模事業者持続化補助金(第20回) 補助事業期間中に支払が完了した経費が対象。分割払い・クレジットカード決済などは、金融機関からの引き落としが補助事業期間内に完了していることが必要。1取引10万円(税抜)超の現金支払いは不可(旅費などを除く)。小切手・手形・相殺による支払いは不可
創業助成金(東京都)(令和8年度第2回) 助成対象期間中に契約・履行・支払(分割払はすべての支払)が完了した経費が対象。最後の支払が対象期間外になる分割払や、対象期間外のカードの引落しは対象外

締め日・支払サイトに注意

「月末締め翌月末払い」のような取引条件だと、補助事業期間の最終月に納品された分の支払いが期間の後になることがあります。補助事業期間の終わりから逆算して、支払日が期間内に収まる条件で契約するのが基本です。

立替えとの関係

意味1と意味2が重なるため、補助事業者は 取引先へ事業費の全額(税込)を支払ってから、後で補助金を受け取る ことになります。これが補助金の「立替え」です。資金の手当ては 精算払いつなぎ融資 を参照してください。

→ 納品・請求より前に払う場合の注意は 前払い、全体像は 補助金の立替えキャッシュフローリスク を参照してください。

公式情報

最終確認日: 2026年9月15日(各公募要領・交付要綱の原文と e-Gov 法令検索で確認)

次に確認すること

  • 用語の扱いは制度ごとに違います。制度一覧から、申請する制度の補助率・上限・公募状況を確認してください。
  • 最終的な条件はその回の公募要領が決めます。当サイトの記載と食い違うときは公募要領が優先です。
  • まだどの制度を使うか決まっていない場合は、3分の無料診断で11制度を一括評価できます。

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