用途解説

ChatGPT・Codex・Claude・Claude Codeは補助金の対象?登録ITツールの実態と条件

ChatGPT・Codex・Claude・Claude Codeの有料プランは、IT導入支援事業者が登録したITツールとしてデジタル化・AI導入補助金の対象になりうる。ただし直接契約中の利用料は対象外で、プランと申請の仕方で補助の可否と金額が決まる。

補助金・助成金リアリティ編集部 2026年9月17日公開 最終確認 2026/9/17
この記事の結論

ChatGPT(Plus・Pro・Business)、Codex、Claude(Pro・Max・Team)の有料プランは、2026年9月17日時点で複数のIT導入支援事業者登録ITツールとして登録しており、デジタル化・AI導入補助金の対象になりえます(Claude Code は Claude の有料プランに、Codex は ChatGPT のプランに含まれます)。ただし、OpenAI・Anthropic と直接契約して払っている利用料は対象外です。補助されるのは、交付決定の後に支援事業者から契約する分の最大2年分で、ChatGPT Plus・Claude Pro のような安いプラン単体では補助額の下限(5万円)に届きません。

結論

ChatGPT・Codex・Claude・Claude Code の利用料が補助金の対象になるかは、「誰から、いつ、どのプランを契約するか」で決まります。

  • 対象になりうる: IT導入支援事業者が事務局に登録した ChatGPT・Claude などのプランを、交付決定の後に、その支援事業者から契約する場合(デジタル化・AI導入補助金
  • 対象にならない: OpenAI・Anthropic と直接契約している(または今から直接契約する)利用料、交付決定の前に契約した分、API の従量課金のように申請時に金額が決まらないもの
  • 金額の目安: 通常枠の補助率は1/2以内で、補助額は5万円以上。月額3,000円前後のプラン(ChatGPT Plus・Claude Pro など)は2年分でも補助額が5万円に届かないため、単体では申請できません。Claude Max や ChatGPT Pro のような上位プランなら、2年分で数十万円の補助になる計算です

2026年9月17日時点で、公式の「ITツール検索」で名称に「ChatGPT」を含むITツールは69件(21社)、「Claude」は84件(26社)、「Codex」は15件(5社)が見つかります(編集部が名称の部分一致で集計。同じプランを複数の支援事業者が登録しているため件数は重複を含みます)。

1. そもそも補助金で払えるのはどの仕組みか

生成AIのサブスク代を補助の対象として明確に扱っているのは、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)です。公募要領は、ITツールの「ソフトウェア」にAIを含むと定め、ITツール登録要領は生成AIを「文章、画像、プログラム等を生成できるAIモデルに基づくAI」と定義しています。AI専用の枠はなく、通常枠などの中で申請します。

仕組みの要点は3つです。

  1. 補助の対象は、IT導入支援事業者が提供し、事務局に登録されたITツールの導入費用だけです。事業者は支援事業者と共同事業体になって申請します
  2. 月額・年額で料金が決まっている製品(サブスクリプション)は、最大2年分が補助の対象です(ITツールとしては1年分の価格で登録されます)
  3. 代金は、交付決定の後に、支援事業者に銀行振込かクレジットカードの1回払いで支払います

つまり「いま OpenAI や Anthropic に払っているカード代を、あとから補助金で埋める」ことはできません。支援事業者が販売する登録済みのプランを、交付決定の後に新しく契約する形になります。

2. ChatGPT・Codex・Claude・Claude Code の登録状況

公式の「ITツール検索」で、2026年9月17日時点の登録を名称で調べた結果です。価格は支援事業者が登録した1年分の価格で、事業者ごとに違います(直接契約の料金と同じとは限りません)。

サービス 登録されている主なプラン 1年分の登録価格(目安)
ChatGPT Plus 約3.3万〜3.8万円
ChatGPT Business(標準シート) 約3.3万円〜
ChatGPT Pro 約18万〜48万円
Codex 「Codex」の名称を含む ChatGPT の各プラン 約3.5万〜38万円
Claude Pro 約3.1万〜3.9万円
Claude Max 5x 約17万〜22万円
Claude Max 20x 約35万〜43万円
Claude Team(標準・プレミアムシート) プランにより約3.7万〜24万円

Claude Code は、Anthropic の料金ページで Claude のすべての有料プラン(Pro・Max など)に含まれるとされています。名称に「Claude Code」を含む登録ツールは2件だけですが、Claude Code を使いたい場合は、上の Claude の各プランが検討の対象になります。Codex も、OpenAI の料金ページで ChatGPT の Plus・Pro・Business などのプランに含まれるとされています。導入するプランで使えるかは、契約前に支援事業者に確認してください。

参考までに、同じ検索で名称に「Gemini」を含むツールは9件(いずれも汎用プロセスのみ)、「Copilot」を含むツールは Microsoft 365 Copilot を中心に36件、「Cursor」を含むツールは22件ありました。GitHub Copilot は見つかりませんでした。

3. 対象になるための条件

条件1: 「汎用プロセス」だけのツールは単独で申請できない

通常枠のソフトウェアは、公募要領の業務プロセス(顧客対応・販売支援、会計・財務・経営、総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シス・統合業務など)を1つ以上持つ必要があります。「汎用・自動化・分析ツール」(汎用プロセス)だけのツールは単独では申請できず、業務プロセスのツールと組み合わせたときに1プロセスとして数えられます。

同じ「Claude Max」でも、支援事業者によって登録されているプロセスが違います。

登録のされ方 単独での申請
「総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務」などの業務プロセスで登録 できる
「汎用・自動化・分析ツール」だけで登録 できない(業務プロセスのツールと一緒なら可)

2026年9月17日時点の集計では、名称に「Claude」を含む84件のうち34件、「ChatGPT」を含む69件のうち29件が汎用プロセスだけの登録でした。検索結果の「プロセス」欄で必ず確認してください。

条件2: 補助額は5万円以上(安いプラン単体では届かない)

通常枠は、補助率1/2以内(最低賃金近傍の従業員が多いなどの条件を満たすと2/3以内)、補助額は1〜3プロセスで5万円以上150万円未満です。補助率1/2なら、補助対象経費が10万円以上必要です。

プランの例(登録価格の目安) 2年分の経費 補助額(1/2の場合)
ChatGPT Plus・Claude Pro(年3万〜4万円) 約6万〜8万円 約3万〜4万円 → 下限の5万円に届かない
Claude Max 5x(年17万〜22万円) 約35万〜43万円 約17万〜22万円
Claude Max 20x(年35万〜43万円) 約70万〜87万円 約35万〜43万円

複数のツールをまとめて1回の申請にすることはできますが、通常枠は1事業者1申請(交付決定も1回)です。

条件3: 契約済みの利用料・交付決定前の契約は対象外

公募要領は「交付決定前に購入したITツール」を補助の対象外としています。すでに直接契約して払っている利用料や、申請中に先に始めた利用分は補助されません。

同じサービスを直接契約で使っている事業者が、支援事業者経由の契約に切り替えて申請できるかについて、公募要領に明確な定めは見当たりません。ITツール登録要領は「すでに購入済のソフトウェアに対する増台や、追加購入分のライセンス費用」を含むものを登録の対象外としているため、申請前に支援事業者(必要なら事務局)に、今の契約との関係を確認してください。

条件4: 金額が決まらない従量課金は対象外

公募要領は「交付申請時において、ITツールの利用金額が定められないもの」を対象外としています。API の従量課金(使った分だけ課金される Claude API・OpenAI API など)は、申請時に金額が決まらないため、この補助金で払う前提にはできません。

条件5: 通常の申請要件と、導入後の報告

  • 中小企業・小規模事業者等であること(個人事業主も対象。ソフトウェア業・情報処理サービス業は資本金3億円以下または従業員300人以下)
  • GビズIDプライムの取得と、SECURITY ACTION(★一つ星または★★二つ星)の宣言
  • 労働生産性を1年後に3%以上、事業計画期間に年平均3%以上伸ばす計画(IT導入補助金2023〜2025の通常枠などで交付決定を受けた事業者は4%以上)。IT導入補助金2022〜2025で交付決定を受けた事業者は、申請額にかかわらず賃上げの計画も必要です
  • 交付決定の後は、通常枠で計4回の事業実施効果報告があります。導入したITツールを解約・利用停止すると辞退の手続きが必要で、補助金の全部または一部の返還を求められることがあります。「2年分を補助してもらい、途中で別のAIに乗り換える」ことはできないと考えてください

2026年度の通常枠の交付決定の割合は、1次〜3次で申請数の42〜44%です(事務局の公表件数から算出)。申請すれば通るものではありません。

4. ほかの補助金で生成AIの利用料は払えるか

デジタル化・AI導入補助金以外の主な補助金も、公募要領で確認しました。汎用の生成AIのサブスク代そのものを対象経費として明記している制度はありません。

補助金 生成AIの月額利用料 公募要領の関係する定め
小規模事業者持続化補助金(第20回) 契約中の利用料は対象外。新規契約も対象になるかは不確か ウェブサイト関連費の対象例に「業務効率化のためのソフトウェア」がある一方、対象外に「家庭および一般事務用ソフトウェア」「既に導入しているソフトウェアの更新料」。ウェブサイト関連費だけの申請は不可で、補助金の上限30万円。期間を越える使用権は補助事業期間分だけ
新事業進出・ものづくり補助金(第1回) 新しい事業の専用で使う分に限り、クラウドサービス利用費になりうる 「専ら補助事業のために利用する」ものだけで、自社の他事業と共有すると対象外。機械装置・システム構築費(枠により建物費)が必須で、利用料だけでは申請できない。汎用性があり目的外使用になり得るもの(文書作成ソフトウェア等)は対象外
中小企業省力化投資補助金 サブスクの単体導入は対象外 一般型は、パッケージソフト等を単体で導入する事業が対象外で、単価50万円(税抜)以上の設備投資が必須。カタログ注文型は、ソフトウェア単体での申請ができない

どの補助金も、交付決定の前に契約・発注した経費は対象外です。

5. 助成金と税金での扱い

AI研修は人材開発支援助成金の対象になりうる(ツール代は対象外)

人材開発支援助成金では、生成AIを業務に使うための研修費が対象になりえます。厚生労働省は、令和8年8月3日以降に提出する計画について、次のような例を示しています。

訓練の例 扱い
生成AIを活用して商品提案書の構成案作成、文章生成、修正方法を学ぶ営業担当者向けの訓練 助成対象
生成AIを利用するために汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ訓練 助成対象外(特定の業務への具体的な適用を伴わない)

一方で、厚生労働省のパンフレットは「AI研修費用は対象経費ですが、AIツール導入費用は対象経費ではありません」と明記しています。研修とセットで ChatGPT や Claude の利用料を申請することはできません。 また、この助成金は雇用保険の被保険者である従業員に受けさせる訓練が対象なので、従業員を雇っていない事業者は使えません。

業務改善助成金の対象経費にはライセンス契約の区分がありますが、交付要綱・交付要領・Q&Aに生成AIの利用料を例示した記述はありません。事業場内最低賃金の引上げが前提の制度で、対象になるかは労働局の判断です。

税金: 事業で使う分は経費になる

補助金が使えなくても、事業に使う利用料は、個人事業主なら必要経費、法人なら損金になります。私用と共用しているアカウントは、国税庁のタックスアンサー(No.2210)のとおり、業務に必要な部分を明らかに区分できる金額だけが経費です。

海外事業者のクラウドサービスは、消費税では「電気通信利用役務の提供」に当たります。Webで誰でも申し込めるプランは、国税庁のQ&Aの基準では「消費者向け」とされる場合があり、その場合に仕入税額控除を受けるには、国外事業者が発行した適格請求書(インボイス)の保存が必要です。2026年9月17日時点で、国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトでは、Anthropic, PBC(T7700150134388)と OpenAI, LLC(T4700150127989)の登録を確認できます(OpenAI, LLC には令和9年1月1日の失効年月日が表示されています)。請求書の発行元と登録番号は、契約ごとに確認してください。

6. 補助金を使うか、直接契約のまま経費にするか

向いているケース

  • これから Claude Max・ChatGPT Pro などの上位プランを、2年以上続けて業務で使う予定がある
  • GビズIDプライムの取得、効果報告4回、解約できない期間を受け入れられる
  • 使いたいプランを業務プロセスで登録している支援事業者が見つかる

向いていないケース

  • すでに直接契約していて、今の費用を減らしたい(過去・現在の支払いは補助されない)
  • ChatGPT Plus・Claude Pro など月額3,000円前後のプランだけを使う(補助額の下限に届かない)
  • モデルの進化に合わせて、半年〜1年でツールを乗り換えたい
  • API の従量課金が中心

また、公募要領は、ITツールの自己負担分を減額・無償にするような販売方法(キャッシュバックなど、形式を問わず実質的に還元するもの)を補助金の目的に反する行為としています。「補助金で ChatGPT が実質無料」といった勧誘には応じないでください。申請マイページのログインIDとパスワードを、支援事業者を含む第三者に渡すことも禁止されています。

→ 補助金全体での判断は デジタル化・AI導入補助金 申請判定ガイド、AI導入全般は AIツール導入で使える補助金 を参照してください。

よくある質問

Q. ChatGPT Plus や Claude Pro は補助金の対象になりますか?

A. 支援事業者が登録したプランを交付決定の後に契約するなら、対象経費にはなりえます。ただし通常枠は補助額が5万円以上で、年3万〜4万円程度のプランは2年分でも補助率1/2で5万円に届かないため、単体では申請できません。上位プランや、業務プロセスを持つ他のツールと合わせて申請額を満たす必要があります。

Q. すでに払っている Claude Code や Codex の利用料を補助金で取り戻せますか?

A. できません。デジタル化・AI導入補助金は交付決定前に購入したITツールを対象外としており、補助されるのは交付決定の後に支援事業者から契約した分だけです。持続化補助金・新事業進出・ものづくり補助金・省力化投資補助金も、交付決定前に契約・発注した経費は対象外です。

Q. Claude Code は登録ITツールにありますか?

A. 名称に「Claude Code」を含む登録ツールは2026年9月17日時点で2件です。Anthropic の料金ページでは、Claude Code は Claude のすべての有料プラン(Pro・Max など)に含まれるとされており、Claude Pro・Max などの登録ツールも検討の対象になります。登録されているプロセスと、契約するプランで Claude Code が使えるかは、支援事業者に確認してください。

Q. OpenAI や Anthropic の API 利用料は対象になりますか?

A. デジタル化・AI導入補助金では、交付申請の時点で利用金額が決まらないものは対象外です。使った分だけ課金される API の従量課金は、この条件に当たるため対象にできません。

Q. ChatGPT と Claude を両方申請できますか?

A. 通常枠は1事業者1申請なので、使いたいツールは1回の申請にまとめます。汎用プロセスだけで登録されたツールは、業務プロセスのツールと組み合わせないと申請できないため、登録されているプロセスをITツール検索で確認してください。

Q. 個人事業主でも申請できますか?

A. できます。中小企業・小規模事業者等の要件を満たす個人事業主は対象で、GビズIDプライムの取得、SECURITY ACTION の宣言、労働生産性の向上計画などの要件は法人と同じです。

情報源


最終確認日: 2026年9月17日 / 編集: 補助金・助成金リアリティ編集部

この記事を書いた人

補助金・助成金リアリティ編集部

中小企業庁・厚生労働省・各都道府県の公式公表内容を一次情報源に、補助金・助成金の「申請すべきか/見送るべきか」を中立的に伝えるための編集チーム。 採択保証表現や申請代行業者の宣伝は行わず、採択率・準備負担・立替期間・実績報告の負荷といった現実的な観点から判断材料を提供することを編集方針としています。

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