補助金申請の必要書類チェックリスト|8制度の提出書類を公募要領で確認

補助金・助成金の提出書類は制度ごとに大きく違う。持続化補助金は決算書1期分、省力化投資補助金は納税証明書その2を3期分など、8制度の必要書類を公募要領・支給要領の原文で確認して一覧化。

補助金・助成金リアリティ編集部 2026年4月26日公開 最終確認 2026/9/15
この記事の結論

補助金・助成金の提出書類は制度ごとに大きく違い、共通セットはありません。決算書の期数(持続化補助金は直近1期分、省力化投資補助金 一般型は2期分)、納税証明書の種類(デジタル化・AI導入補助金は「その1またはその2」、省力化投資補助金は「その2」)、登記簿の要否と発行期限が制度で変わります。雇用関係の助成金では賃金台帳就業規則・雇用契約書などの労務書類が中心です。

結論

補助金・助成金の提出書類は制度ごとに大きく違い、「補助金ならこの書類」という共通セットはありません(2026年9月時点で、各制度の公募要領・支給要領の原文を確認)。とくに次の3つは制度によって指定が変わるので、書類を集める前に必ず公募要領の「提出書類」の節を読んでください。

  • 決算書の期数: 持続化補助金は直近1期分、省力化投資補助金(一般型)は直近2期分、新事業進出・ものづくり補助金は3期前まで
  • 納税証明書の種類: デジタル化・AI導入補助金は「その1またはその2」、省力化投資補助金は「その2」の直近3期分(法人)
  • 登記簿(履歴事項全部証明書)の要否と発行期限: 発行から3か月以内とする制度が多い一方、持続化補助金は決算期を一度も迎えていない法人だけが提出

雇用関係の助成金(キャリアアップ助成金・人材開発支援助成金)や業務改善助成金では、賃金台帳就業規則・雇用契約書などの労務書類が中心になります。

1. 書類集めの前に確認すること

  • 公募要領(助成金は支給要領・パンフレット)の「提出書類」「添付書類」の節を読んだ
  • 決算書の期数、納税証明書の種類(その1〜その4)、証明書の発行期限を確認した
  • 申請方法を確認した(国の補助金の多くは電子申請のみで、書類はファイルで添付)
  • 電子申請の制度ならGビズIDプライムを取得済み
  • 見積書・カタログを取るときに、発注や契約をしていない(交付決定前の発注は事前着手として対象外になる制度が多い)

2. 小規模事業者持続化補助金の必要書類(一般型 通常枠・第20回)

申請は電子申請システムのみで、郵送は受け付けられません(公募要領 第8版)。申請書・経営計画兼補助事業計画(様式1〜3)、交付申請書(様式5)、宣誓・同意書(様式6)は電子申請システムに直接入力します。

書類 対象 注意事項
事業支援計画書(様式4) 全員 地域の商工会・商工会議所が発行。第20回の発行受付締切は2026年12月4日(金)で、申請締切(12月15日)より早い。締切後の発行依頼はできない
貸借対照表・損益計算書(直近1期分)の写し 法人 損益計算書がなければ確定申告書(表紙・別表四)の写し。決算期を一度も迎えていなければ売上台帳等の写し
履歴事項全部証明書または現在事項全部証明書(原本・提出日から3か月以内) 法人 決算期を一度も迎えていない法人だけが提出
直近の確定申告書の写し(第一表・第二表と、収支内訳書または青色申告決算書) 個人事業主 決算期を一度も迎えていなければ開業届(開業日の記載必須)と売上台帳等の写し
特例・加点を受けるための書類 希望する場合 インボイス特例は登録通知書等の写し、経営力向上計画加点は認定書の写し、事業承継加点は事業承継診断票(様式10)など
  • 商工会地区では、電子申請システムで発行を依頼したうえで商工会の窓口で面談して発行を受けます。商工会議所地区では、発行を受けたPDFを電子申請システムにアップロードします
  • 見積書は申請時には不要です。採択発表後、交付決定までに価格の妥当性を示す見積書等(相見積もりを含む)を提出します。1件50万円(税込)を超える発注は2者以上の見積もりが必要です
  • マイナンバーが記載された書類は、番号を黒塗りにします
  • 小規模事業者持続化補助金の詳細

3. 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の必要書類(第1回・応募申請)

ものづくり補助金と中小企業新事業進出補助金は受付を終えているため、後継的な位置づけの本補助金を載せています(応募申請ガイド 1.0版で確認)。申請は本補助金専用の電子申請システムで、書類はファイルで添付します。

書類 必須/任意 注意事項
決算書(前期・2期前・3期前) 必須(提出できる期数分) 決算期を一度も迎えていない新設・創業の事業者は、法人は履歴事項全部証明書、個人事業主は開業届(革新的新製品・サービス枠とグローバル枠)
労働基準法に基づく労働者名簿の写し 必須 従業員数を示す書類
収益事業を行っていることを説明する書類 必須 法人: 直近の確定申告書別表一と法人事業概況説明書の控え/個人: 確定申告書第一表と青色申告決算書(白色申告は収支内訳書)の控え
納税証明書等(その2 所得金額用) 条件付きで必須 上の書類に申告の日時・受付番号が記載されていない場合に、申告方式に応じて提出
金融機関による確認書 金融機関から資金提供を受ける場合 様式あり
加点を希望する場合の書類 希望する場合 地域別最低賃金・事業場内最低賃金の引上げに係る要件確認書と賃金台帳、経営革新計画承認書の写し、再生事業者の確認書など

4. 業務改善助成金の必要書類(令和8年度・交付申請)

交付申請書(交付要綱 様式第1号)に次の資料を添付します。

書類 注意事項
交付申請書(様式第1号)・国庫補助金所要額調書(別紙1) 申請事業場を管轄する労働局へ、持参・郵送・電子申請で提出(交付要領)。郵送の場合は申請期限までに労働局に到達していることが必要(Q&A 問50。消印ではなく到達日で判断)
事業実施計画書(別紙2) 設備投資等と事業場内最低賃金の引上げの計画
助成対象経費の見積書(二者以上 同一条件で二者以上。中古品は型式・年式が記載された相見積もり
特例事業者に該当することを確認できる書類 特例事業者として申請する場合。物価高騰等要件は「事業活動の状況に関する申出書」
申請前6月分の賃金台帳の写し 給与形態などによっては6月分以上が必要
その他参考となる書類 労働局が求める書類
  • 賃金の引上げは、交付申請の後(郵送なら申請書が労働局に到達した後)から、申請事業場に適用される地域別最低賃金の改定日の前日までに行います(Q&A 問15)。事業完了後の事業実績報告では、賃金台帳の写しや支払の振込記録なども提出します
  • 業務改善助成金の詳細

5. デジタル化・AI導入補助金の必要書類(旧IT導入補助金・通常枠)

IT導入支援事業者と共同事業体になり、支援事業者から招待された「申請マイページ」で事業計画とITツールの情報を確認・宣誓して提出します。提出書類は、法人3種類・個人事業主4種類に決まっていて、代替書類は認められません(公募要領 通常枠)。

区分 書類
法人 履歴事項全部証明書(発行から3か月以内)/直近分の法人税の納税証明書(その1またはその2)/直近分の貸借対照表と損益計算書
個人事業主 本人確認書類(運転免許証、運転経歴証明書、発行から3か月以内の住民票のいずれか)/直近分の所得税の納税証明書(その1またはその2)/税務署が受領した直近分の確定申告書の控え/所得税青色申告決算書または収支内訳書
該当する場合 補助率2/3の適用や一部の加点を受ける場合の賃金状況報告シート、IT戦略ナビwithの結果のPDFなど
  • 申請の前提として、GビズIDプライムの取得SECURITY ACTION(一つ星または二つ星)の宣言、申請者自身の携帯電話番号の登録が必要です
  • 確定申告書の控えは、税務署の受領が分かるもの(受付番号と受付日時が印字された第一表、または第一表と受信通知)に限られ、税理士の印だけのものは認められません。受領が確認できない場合は、同じ年度の納税証明書(その2 所得金額用)を添付します
  • 申請マイページのログインIDとパスワードは、IT導入支援事業者を含む第三者に渡してはいけません
  • デジタル化・AI導入補助金の詳細

6. キャリアアップ助成金の必要書類(正社員化コース・令和8年度)

取組の前(コース実施日の前日まで)

書類 注意事項
キャリアアップ計画書(様式第1号) 適用事業所ごとに、管轄労働局へ紙の届出または電子申請で提出

支給申請のとき(第1期・主なもの)

書類 注意事項
管轄労働局長に受理されたキャリアアップ計画書 電子申請の場合などは不要
転換制度が規定された就業規則・労働協約など 転換後に適用される就業規則が別なら、それも
転換前と転換後の雇用契約書・労働条件通知書など 労働条件が確認できる書類
賃金台帳 転換前6か月分と、第1期支給対象期の分
出勤簿・タイムカードなど 賃金台帳で出勤日数・労働時間数が確認できない場合
事業所確認票(様式第4号) 中小企業事業主であることを労働者数で確認する場合
対象者確認票(様式第3号 別添様式1-5) 重点支援対象者のうち、雇入れから3年未満の不安定雇用者に当たる場合(本人署名入り)

7. 人材開発支援助成金の必要書類(人材育成支援コース・令和8年度)

計画届の提出(訓練開始日の6か月前から1か月前まで)

書類 注意事項
職業訓練実施計画届(様式第1-1号) 雇用保険の適用事業所ごとに管轄労働局へ
事前確認書(様式第11号) 申請事業主自身が内容を確認した旨の氏名を記載したもの
対象労働者一覧(様式第3-1号)
訓練カリキュラム・受講案内など 実施目的・日時・内容・実訓練時間数・受講料が分かるもの(eラーニングはLMS等の進捗管理機能があることも)
事業所内で訓練する場合の見取図・レイアウト図の写し 通常の事業活動と区切られた場所で行うことが分かるもの
OFF-JT講師要件確認書(様式第10号) 事業内訓練の場合
教育訓練機関との契約書、または受講案内・申込書の写し 事業外訓練の場合
  • 添付する写しは、転記や別途作成したものではなく、実際に使っている書類を複写したものが求められます
  • 支給申請は訓練終了日の翌日から2か月以内。訓練の実施状況や経費の支払を証明する書類を、支給要領の定めに従って提出します
  • 人材開発支援助成金の詳細

8. 中小企業省力化投資補助金の必要書類

カタログ注文型(交付申請)

販売事業者と共同で、事務局の申請受付システムから申請します。

区分 書類
全事業者 従業員名簿(指定様式)、損益計算書・貸借対照表(前期・前々期分)、常勤従業員がいない場合は事業実態の詳細が確認できる書類
法人 履歴事項全部証明書(発行から3か月以内)、法人税の納税証明書(その2)直近3期分、役員名簿・株主出資者名簿(指定様式)
個人事業主 確定申告書の控え 第一表(直近1期分)、所得税の納税証明書(その2)(直近1期分)
人手不足を示す書類 時間外労働時間・従業員減少の確認用(指定様式)、または申請日から1年以内の求人情報のキャプチャなど、いずれか1つ
賃上げ・事業計画 事業場内の最低賃金者の賃金台帳、省力化効果判定シート(指定様式)
場合により リース取引ならリース料軽減計算書・宣誓書/2回目以降の交付申請なら全従業員分の賃金台帳など

一般型(第8回・応募申請)

区分 書類
全事業者 損益計算書・貸借対照表 直近2期分、事業計画書(その1・その2は参考様式、その3は指定様式)、導入予定の単価50万円以上の機械装置・システムの仕様や積算根拠が分かる書類(参考見積書・カタログ・仕様書など)
法人 履歴事項全部証明書(発行から3か月以内)、納税証明書(その2)直近3期分、法人事業概況説明書、役員名簿・株主出資者名簿(指定様式)
個人事業主 確定申告書の控え(第一表)、納税証明書(その2)直近1年分、所得税青色申告決算書または白色申告の収支内訳書
場合により 事業実施場所リスト(複数の場合)、最低賃金引き上げ特例の要件確認書、他の助成制度の利用実績確認書、金融機関確認書(借入を受ける場合)、加点用の書類

9. 東京都創業助成金の必要書類(令和8年度 第2回)

申請はJグランツの電子申請のみです(募集要項「申請に必要となる書類一覧」)。申請書はTOKYO創業ステーションのホームページからダウンロードして作成します。

書類 対象 注意事項
創業助成事業申請書・反社会的勢力排除に関する誓約事項(指定様式・全ページ) 全員 指定様式以外の補足説明や参照資料は提出できない
直近2期分の確定申告書等 法人・個人事業主 法人は確定申告書別表・貸借対照表・損益計算書・法人事業概況説明書など、個人事業主は確定申告書 第一表・第二表と収支内訳書または青色申告決算書。1期目の法人・個人事業主、創業予定の個人は不要。1期目の申告を終えた2期目は直近1期分のみ
履歴事項全部証明書【原本】(発行後3か月以内) 法人 法務局の窓口または郵送で取得したものに限る。個人事業から法人成りした場合は開業届も
個人事業の開業・廃業等届出書 個人事業主
納税証明書【原本】 全員(区分により異なる) 法人は法人都民税・法人事業税(事業開始間もなく未納付なら不要)。個人事業主は令和7年度分の住民税・事業税(令和7年1月1日以降の創業、または令和6年中の所得が290万円以下なら事業税は不要)。創業予定の個人は令和7年度分の住民税
本人確認書類 全員 運転免許証、パスポート、マイナンバーカード(個人番号は黒塗り)、在留カードなどのいずれか1つ
申請要件確認書類 全員 指定された創業支援事業の利用を証明する書類のいずれか1つ(区市町村の認定特定創業支援等事業は所定様式の証明書が必要で、修了証などは不可)
  • 【原本】と書かれた書類は、原本をスキャンしてデータを作ります。採択後に確認されることがあるので、原本は手元に保管します
  • ファイルはZIPにまとめず1つずつ提出し、PDFへの変換が推奨されています
  • 見積書は、申請時に必要な書類の一覧には含まれていません
  • 東京都創業助成金の詳細

10. 必要書類の準備スケジュール

公募要領が出たら

  • 「提出書類」の節で、決算書の期数・納税証明書の種類・発行期限を確認
  • 電子申請の制度ならGビズIDプライムの取得状況を確認
  • 賃金台帳・就業規則・雇用契約書など、社内にある書類の所在を確認

申請の1か月前まで

  • 持続化補助金なら、商工会・商工会議所に事業支援計画書(様式4)の発行を依頼(発行受付の締切は申請締切より早い)
  • 見積書・カタログを取得(発注・契約はしない)
  • 履歴事項全部証明書・納税証明書を取得(「発行から3か月以内」などの期限に間に合うよう、早すぎる取得は避ける)

提出の前

  • 様式が最新版か(公募回や年度で改訂される)
  • 指定されたファイル形式・ファイル名か
  • マイナンバーの記載がある書類は、番号を黒塗りしたか(持続化補助金などで指定あり)

11. 落とし穴

落とし穴1: 古い様式を使う

様式は公募回や年度で改訂されます。前回の申請で使ったファイルを流用せず、公式サイトから最新版を取り直してください。

落とし穴2: 納税証明書の種類を間違える

納税証明書には「その1」〜「その4」があり、制度ごとに指定が違います。デジタル化・AI導入補助金は「その1またはその2」、省力化投資補助金は「その2」です。

落とし穴3: 決算書の期数が足りない

「直近1期分」の制度もあれば「2期分」「3期前まで」の制度もあります。決算期を迎えていない新設法人・創業者向けの代わりの書類(売上台帳、開業届、履歴事項全部証明書など)も制度ごとに違います。

落とし穴4: 証明書の発行期限が切れる

履歴事項全部証明書や住民票は「発行から3か月以内」などの期限を設ける制度があります。早く取りすぎると取り直しになります。

落とし穴5: 見積もりのつもりで発注してしまう

見積書やカタログの取得自体は問題ありませんが、交付決定前に発注・契約・支払をすると補助の対象外になる制度が多くあります(省力化投資補助金の公募要領も、書類の取得時に事前着手に抵触しないよう注意を促しています)。

落とし穴6: 助成金の添付書類を作り直す

人材開発支援助成金の支給要領は、添付する写しについて、転記や別途作成したものではなく、実際に使っている書類を複写したものを求めています。提出用に作り直した書類は認められません。

12. よくある質問

Q. 電子申請と郵送、どちらで出せばいいですか?

A. 制度が決めています。持続化補助金は電子申請のみ、省力化投資補助金・新事業進出・ものづくり補助金は各事務局の電子申請システムで申請します。東京都創業助成金はJグランツのみです。キャリアアップ助成金などの雇用関係助成金は電子申請・郵送・窓口での提出のいずれでも申請でき(雇用関係助成金共通要領Q&A)、業務改善助成金も持参・郵送・電子申請で受け付けています(交付要領)。業務改善助成金を郵送する場合は、申請期限までに労働局に到達している必要があります(業務改善助成金Q&A 問50)。

Q. 見積書はいつ必要ですか?

A. 制度によって時期が違います。業務改善助成金は交付申請時に二者以上。持続化補助金は申請時には不要で、採択後・交付決定までに提出します。新事業進出・ものづくり補助金も応募時は不要で、交付申請時に1件50万円(税抜)以上なら3者以上の見積もりが必要です。

Q. 提出した書類や証拠書類はいつまで保存すればいいですか?

A. 制度の交付要綱・公募要領が決めています。たとえば業務改善助成金は、支出を証する書類と収支簿を助成金の額の確定の日の属する年度の終了後5年間(単価30万円以上の財産がある場合は、処分が完了するまでなど、さらに長く)保存します。省力化投資補助金(一般型)は、経理の証拠書類を補助事業の完了の日の属する年度の終了後5年間保存します。

13. 情報源


最終確認日: 2026年9月15日 / 編集: 補助金・助成金リアリティ編集部

この記事を書いた人

補助金・助成金リアリティ編集部

中小企業庁・厚生労働省・各都道府県の公式公表内容を一次情報源に、補助金・助成金の「申請すべきか/見送るべきか」を中立的に伝えるための編集チーム。 採択保証表現や申請代行業者の宣伝は行わず、採択率・準備負担・立替期間・実績報告の負荷といった現実的な観点から判断材料を提供することを編集方針としています。

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